ネットで「農業バイト」を募集 陸別出身エンジニアが開発
陸別町出身のシステムエンジニア原雄二さん(45)=鎌倉市在住=が、アルバイトを雇いたい農家と、働きたい人をインターネットでつなぐマッチングシステム「daywork(デイワーク)」を開発し、3月から供用を開始した。1日単位で募集するのが特徴で、休日を利用して応募する若年層が集まっている。4月から管内の複数のJAが活用する予定で、深刻な人手不足の打開に期待が寄せられている。
原さんが社長を務める「鎌倉インダストリーズ」(鎌倉市)が開発した。スマートフォンなどを使い、農家は人手がほしい日にちや賃金、作業内容を入力、それを見て働きたい人が申し込む。
当事者同士のやりとりが基本だが、JAもマッチングの状況やトラブルなどを把握できる。利用料は掛からない。
「農業に特化したもので、1日単位でマッチングするシステムはない」と原さん。昨年、JAさらべつ、JA幕別町の農家と行った試験では、休日に応募する10代~40代が目立った。従来の1~2週間の募集では、仕事や学校の関係で申し込めなかった層を取り込んでいる。
JA幕別町の前川厚司専務(60)はナガイモの収穫で、システムを活用した。高校生や主婦、デスクワークの会社員などが集まった。中には農業を体験してみたいと申し込んだ利用者もおり、明るい雰囲気で滞りなく作業が進んだ。前川さんは「絶大な効果を感じた。今年は春の作業から、システムを活用したい」と話す。
新年度は管内6JAが導入を決定、道内を含めて10JAが利用を検討している。原さんは「ふるさとの基幹産業の農業に貢献したい」としている。システムのURLはhttps://day.work(伊藤亮太)