全スポーツ施設の復旧目指す 河川敷被害で帯広市
帯広市は台風10号で被害を受けた河川敷スポーツ施設について、全施設の復旧を目指している。一方で、復旧事業に対する国の補助の状況などによっては、完全復旧できない可能性もあるとの見方を示した。
14日の帯広市議会建設文教委員会(楢山直義委員長)で、大塚徹氏(市政会)の質問に答えた。
台風10号では十勝川、札内川の河川敷にある野球場、サッカーコート、パークゴルフ(PG)場など約85ヘクタールと、帯広リバーサイドゴルフ場約70ヘクタールが冠水。土が流されたり、芝がめくれたりする被害が出て、備品類もほとんどが流失した。被害額はおおまかな概算で、ゴルフ場を除いて約13億円に上る。
復旧の方針について市スポーツ振興室の敦賀光裕室長は「河川敷運動施設は年間35万人以上の利用がある。全ての施設の損害額について報告し、(復旧事業について)国と協議する。利用が損なわれないように要望し、計画を立てていく」とする。
一方で、仮に激甚災害指定されても市の自己負担は残る。また、場所の性格上、復旧しても再び冠水被害を受ける可能性は低くない。敦賀室長は「再整備をするに当たって、状況によっては河川敷ではなく内陸部に整備し直すということも選択肢に入ってくる。場所の在り方、復旧の手順、内容、レベルなどは競技団体などと協議しながらやっていく」と述べた。
(丹羽恭太)