陸別、日本一のしばれ健在 寒さランキング
「十勝で一番寒いのは陸別」。これに異論は少ないだろう。では、2番目はどこか、「寒くない」のはどこか。十勝毎日新聞社が2014~15年と15~16年の冬季の最低気温を調べ、独自にランキング化したところ、両シーズンとも1位はやはり「日本一寒い町」の陸別だった。
対象は気象庁がデータを公表し、気温の観測を行っている管内19地点。「14~15シーズン」(14年12月1日~15年2月28日)と「15~16シーズン」(15年12月1日~16年1月14日)について調べた。具体的には期間中の「日最低気温」についてその日ごとに順位付けし、1位は1ポイント、2位は2ポイントというように19位19ポイントまでを割り振り、総獲得ポイント数の少ない順に寒さをランキング化した。
14~15シーズンは対象90日間のうち、約半分の44日で陸別が管内最低気温を記録し、1位に。特に12月上旬と2月下旬を除いた厳寒期の“強さ”が目立った。2位はぬかびら源泉郷。ランキング1位の日数は陸別に次ぐ11日で、寒さが本格化する12月上旬にトップとなった。3位は同7日の幕別町糠内だった。
一方、最低気温が高く、ランキング最下位(19位)となった“寒くない”地点は広尾だった。管内で最も最低気温が高かった日数は、陸別が最も寒かった日を上回る50日間だった。18位は帯広だった。
今シーズンの寒さ1位は陸別が独走状態。対象45日間のうち気温が最も低くなった日が32日あり、昨年を上回るペースで1位を“量産”している。昨年12月29日から今月13日までは、16日間連続で全国一の寒さだった。陸別の今季最低は12日の氷点下23・9度。15日には上川管内幌加内町朱鞠内(同28・9度)に今季の道内冷え込みトップの座を譲ったものの、「日本一寒い町」は健在だ。
今季2位は幕別町糠内で、14日に1位となり、陸別の連続記録をストップさせた。3位は昨シーズン4位のとかち帯広空港。昨シーズン2位のぬかびら源泉郷は昨年12月上旬に気温の高い日が続き、例年のようなスタートダッシュを切れず10位にとどまる。
「寒くない」ランキングは今季も広尾がトップ。最低気温が管内で最も高くなった日が、45日間中30日だった。「寒くない」は以下新得、鹿追と西十勝の2地点が続いた。
両シーズンのランキングの上位、下位に入らない地点で、特徴的なのが大樹と音更町駒場。大樹は昨シーズン、最も寒い日は陸別に次ぎ、ぬかびら源泉郷と同数の11日あったが、順位は6位。駒場も2位の糠内と同数の7日あり、陸別を除いた地点での最低気温、氷点下26・7度を記録したが7位止まり。両地点ともばらつきが大きかった。
ランキングは陸別の寒さを改めて裏付ける形となったが、2番目については安定して寒い糠内、帯広空港や、大樹と駒場のように“一撃”のある地点も含めて議論を呼びそうだ。(大谷健人)