放課後子ども広場と学童一体的な実施促進へ 帯広市
帯広市は小学生が放課後や休日に学校内の特別教室などで過ごす「放課後子ども広場」について、児童保育センター(学童保育所)との一体的な実施体制を構築する方針を決めた。共通プログラム作成などを通し、学童の児童が広場に参加しやすい環境づくりを目指す。来年度から2019年度までの間に計4カ所を選定する。
国の放課後子ども総合プランに基づき、市が策定した「放課後子供教室等の実施に係る基本方針」に盛り込んだ。
同広場は地域住民や他の学年との交流を通じて人付き合いや社会のルールなどを学ぶことを目的に、05年度に2小学校で開始。現在は全26校にある。放課後などに保護者がいない児童などが対象の学童と異なり、誰でも参加できる。
地域住民やNPO法人がボランティアとして取り組んでいる事業で、運動やけん玉などの遊びや料理、クリスマス会などの行事など多彩なプログラムを展開。14年度は26校で計770回実施し、延べ2万2094人の児童が参加した。
地域によってはボランティアの担い手不足などの課題もあるが、学童との連携を深めて放課後の児童生活をより充実させる。来年度から毎年1カ所ずつ選ぶ。児童の安全確保のため、学童と同広場がともに学校内にある地域を対象とする。
具体的な地域は今後決定し、学校と同広場、学童の3者による協議会を設けて共通プログラムを考える。市青少年課は「学童と広場が統合する話ではなく、保護者や子供たちに喜んでもらえる方向で取り組んでいきたい」としている。
(津田恭平)