帯広のごみ排出量、平成で最少 消費増税の反動か
帯広市は2014年度のごみの排出量をまとめた。家庭と事業所から出るごみの排出量は前年度比1902トン(3・2%)減の5万7104トン、1人1日当たりのごみの排出量は927グラムとなり、いずれも平成に入って以降、最少となった。市は13年度に消費税増税に伴う駆け込み需要でごみが増えた反動や、行政や市民、企業のごみ減量の取り組み、エコ意識が広がっていることなどが要因とみている。
04年10月に家庭ごみの一部が有料化され、ごみの排出量は同年度にピークの7万9525トンを記録した。その後5年連続で減少し、ここ数年は横ばいとなっていた。13年度は消費税増税の駆け込み需要で買い物が増えたことから、前年度比804トン(1・3%)増の5万9006トンに増えた。
14年度はその反動もあり、大幅に減少。内訳は家庭で出るごみ(家庭系ごみ)は前年度比1546トン(3・5%)減の4万42411トン、事業所から出るごみ(事業系ごみ)は同356トン(2・4%)減の1万4693トンとなった。駆け込み需要で伸びる家電や家具を包むビニールなど、家庭系の不燃ごみが同716トン(10・9%)減と全体を押し下げた。
有料化した04年度に比べると、総排出量は2万2421トン(28・2%)減と大きく減少した。
ごみの排出量減少の要因について、市清掃事業課は「レジ袋の辞退や詰め替え商品の購入など市民の意識向上や、ペットボトルの軽量化などの企業の取り組み、町内会の集団資源回収の協力、3R(リデュース・リユース・リサイクル)などがさまざまなことが積み重なった結果」としている。
ただ、1人1日当たりのごみの排出量は減少傾向にあるものの、市ごみ処理基本計画では19年度の目標値を702グラムとしている。14年度は927グラムと目標にはまだ遠く、同課は「燃やすごみの半分以上を占める生ごみの減量化を進めていく必要がある」としている。
(津田恭平)