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雪崩で不通 観光に打撃 ピョウタンの滝営業延期

3月10日に発生した大規模雪崩の現場。山頂から崩れた雪が道路標識の高さ近くまで覆っている(十勝総合振興局帯広建設管理部提供)

 【中札内】道道静内中札内線のピョウタンの滝付近で2、3月に広範囲にわたり発生した大規模雪崩のため、同滝を含む札内川園地への一般車両の通行が不可能になっている。2次災害の危険性から除雪もできず、29日に予定されていた同園地のオープンセレモニーも延期が決まった。通行止めは5月中旬ごろまで続く見通しで、同園地のオープンも6月1日ごろにずれ込む予定。村は「観光シーズンの始まりの時期で、ダメージになる」と頭を痛めている。

 同道道の沿線には釣りや登山目的の観光客も多いことなどから、村や道道を管理する十勝総合振興局帯広建設管理部は注意を呼び掛けている。

 現地では2月27日、同滝の手前約100メートル地点で雪崩が発生して道路上に覆いかぶさり、滝から約2・8キロ市街地寄りの「ヘリポートゲート」から奥が通行止めになった。3月10日には滝から100メートルほど奥(札内川ダム側)の地点でも大量の雪が崩落し、道路上に高さ12メートルの雪が60メートルにわたって堆積した。

 帯広建設管理部によると「斜面に雪が残っていて人が入れない状態」(安田博之主幹)。2月の雪崩発生地点では一部、応急的な除雪はしたものの、3月の発生場所では全く除雪ができておらず、週2回のパトロールを実施している。今後必要な調査を行い、安全が確認でき次第、除雪を行うという。

 札内川ダムを管理する帯広開発建設部帯広河川事務所札内川ダム管理支所(村南札内)では、道道を通れないため、同川左岸の管理用道路を除雪し、職員の緊急用に使っている。

 札内川園地は村を代表する観光スポットの1つ。村と村観光協会は29日にオープンセレモニーを予定していたが、17日までに延期を決めた。

 ゴールデンウイーク(GW)期間中は同園地のキャンプ場バンガロー8棟に7割の予約があったが、宿泊不可能となり、関係者はこれを知らせる電話対応などに追われた。

 村産業課によると、同園地はこれまで、オープンが遅れることはあっても「GW前には必ず(開園に)にこぎつけていた」。観光面では手痛い出遅れとなるが、同課は「無理せず、来園者の安全を優先して(開園時期などを)判断したい」としている。(小寺泰介)


◆札内川園地オープン延期について
札内川園地の開園延期について-中札内村観光サイト公式・観光ブログ

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