十勝管内で農村ホームステイ開始 初の6月受け入れ
十勝の農家で道外の高校生が宿泊体験する農村ホームステイが12日、管内各地の農家で始まった。あいにくの雨に見舞われたものの、兵庫県立豊岡総合高校2年生の生徒約240人が、酪農や畑作など十勝の農家のそれぞれの生産現場や暮らしを体験した。
農村ホームステイは、都市の若い世代に農業や食についての理解を深めてもらおうと、管内の生産者団体などでつくるNPO法人「食の絆を育む会」(浦幌町、近江正隆理事長)が実施している。5年目の今年は従来の秋だけでなく、6、7月に受け入れを分散し、過去最多の約3000人の受け入れを予定する。
初回は7町に分かれて、1農家に2、3人ほどの生徒が1泊2日で宿泊。幕別町忠類の酪農家井田留吉さん(56)寿美恵さん(55)夫妻の家には、岡本美穂さん(16)、北村萌華さん(同)、塩川明茄さん(同)が訪れた。
乳牛約70頭を飼う井田さん夫妻に教えてもらいながら、3人は生まれたばかりの牛の哺乳や、牛にミルカー(搾乳機)を取り付けての搾乳、牛舎の清掃に汗を流した。井田さん宅で栽培したジャガイモでカレーやポテトサラダも一緒に作り、和やかに食卓を囲んだ。
北村さんは「最初は牛が怖くて体がこわばったけど、手伝ってみると愛着が湧き始めた。来る前は不安だったが、優しい人が受け入れてくれて良かった」と話していた。(眞尾敦)
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