2023トップインタビュー「コマツ道東 中島良太社長」
農・畜産業、建設業の未来を支える基盤に
十勝の基幹産業である農業、とりわけ畜産業では、飼料高騰や肉牛価格の下落による厳しい状況が続いている。悲観的な見通しが大勢だが、今は我慢の時期。将来を見据えれば、当社がお取り引きする農業・建設業界は新時代を歩みはじめたばかり。どの業界も人手不足の中、機械化や自動化など省力化を図り、効率を上げる作業機が求められている。農業や建設現場で活躍する機械も飛躍的に進化を遂げ、様々な電子機器を装備したICT(情報通信技術)建機が主流になりつつある。
建設業を所管する国土交通省が「ICT施工」として推奨したことで、コマツもICT活用を前提とした油圧ショベルやブルドーザを販売。コマツのМG(マシンガイダンス)搭載建機を使えば、建機に位置情報や測量情報に基づいた情報が提供されるため、丁張りなどが不要となり、MC(マシンコントロール)搭載建機であれば、オペレータは大まかな動きを指示するだけで、熟練技能が必要な勾配の造成などを行える。我慢の時期を乗り越え、攻勢に転じる際にお客様が出遅れないよう、技術面で支える準備は万全。最大限の支援をするのが当社の使命だと自負している。
一方で、当社は創業から地域貢献を掲げて50年以上が経った。時代の変化に対応し、お客様に寄り添った提案やサービスを提供できる会社であるために、人材育成に力を注いできた。昨年、コマツグループ(販売・サービス会社)の技術者を対象とした技能競技大会「ACT」で当社の整備士が1位(溶接部門)を獲得した。指導したのは、13年前に同じ大会でトップをとったベテラン社員だ。
当社にとって、取引先(農業や建設業)の「現場をとめない」ためにも休車時間をできるだけ短縮することが使命だが、優秀な整備士を育てるには時間がかかる。だからこそ、長期的に技術を磨けるよう、社員とその家族を大切にすることを経営の念頭においてきた。
時代と機械は変わっても、これだけは変わらないコマツ道東でありたい。
<コマツ道東株式会社>
帯広市西24条北2丁目3番4号
TEL:0155・37・3113
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