2023トップインタビュー「帯広徳洲会病院 棟方隆院長」
地域に開かれ、心の安らぎになる病院に
地域住民の方々の「健康と生活を守る」というのが徳洲会の理念の一つ。開院当時から、会話を大切に、分かりやすい言葉で説明することを大切にしている。また受け付けから待合室、検査する場所、薬局まですべての部署がきちっと対応をすること。これからも一人ひとりの患者を大切にしていく。新型コロナウイルスの影響で中止になっているが、病院でお祭りやロビーコンサートを行ってきた。病気になったら来るだけの場所ではなく、地域の人が交流できたり、心の安らぎになる病院になりたいと思っている。
昨年コロナの第8波が広がったのは、オミクロン株の感染力の強さによるものだ。いろいろな変異株が出てきており、今年も安心はできない。昨年9月中旬ごろ、これまで未使用だった3階北病棟を整備した。これにより、コロナの患者が増えても急性期病棟などを維持しながら臨機応変に対応できるようになった。
2018年にスタートした「音更町医療・介護連携推進会議」には会長として携わっている。医療と介護は昔からなかなか交流がなくて、互いに理解度がなく、そこを深めようとする取り組みだ。以前は病気になったらすぐに治して早く社会復帰してもらう「治す医療」だった。今は高齢者が多く、病気を持っていてもずっと入院はできないので、医療と介護は一体にならないといけない。実際に「バイタルリンク」(患者の体温や血圧などのデータをパソコンやタブレット端末で入力し、関係者が確認できる仕組み)を使って情報交換をしている。訪問に行った看護師や、在宅で診ている先生らと連携を取りながら治療を行っている。
将来に向けた人材確保は課題で、高校生の受け入れは09年から行っている。帯広柏葉高の医学部に進みたい生徒が、私や研修医の若い先生と交流する取り組みだ。具体的なモデルパーソンとして、仕事の素晴らしさを分かってもらい医学部に行くモチベーションにしてもらっている。21年に開院20周年を迎えた。今年はコロナをなんとか落ち着かせて以前通り、地域の方との交流ができる年にしたい。
2023トップインタビュー「帯広徳洲会病院 棟方隆院長」
<帯広徳洲会病院>
音更町木野西通14丁目2-1
TEL:0155・32・3030
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