開発商品を直接アピール LANDで試食や展示 チャレンジ支援事業
とかち財団(長澤秀行理事長)による「十勝人チャレンジ支援事業」の今年度採択者のうち、陸別町の日向優さん(37)と、帯広市の小野寺智美さん(37)の2人が21日、市内のLANDで、市民ら対象にテストマーケティングの催しを開いた。日向さんは開発中の薬膳スープを、小野寺さんは自身の洋服ブランドのネットと展示を融合した独自サービスを紹介した。
日向さん(陸別) 薬膳スープ
日向さんは、町内で栽培する薬用植物やハーブを使った薬膳スープの商品化に挑戦中。9月まで同町の地域おこし協力隊員として活動し、薬剤師免許や製薬会社での勤務経験を生かし、薬用植物を活用した商品化もすでに行っている。
この日は開発中の豆乳やトマト、牛すじの3種のスープの試飲会を開催。参加者にトウキ葉といった薬用植物を加えた各スープを飲んだ感想をアンケートに書いてもらい、意見交流も行った。参加者からは「風味が強いかと思ったが、おいしく飲めた。体にいいと感じた」との感想が聞かれた。日向さんは「方向性は合っている感触は得られた。価格設定が課題になる」とし、販売に向け気持ちを新たにしていた。
小野寺さん(帯広) 自然素材服
一方、小野寺さんは、自然素材を使った女性向けの洋服ブランドを立ち上げており、展示会などを通じた受注生産。さらに事業を拡大させるため、ECサイトでの販売に取り組む計画。
会場では自らデザインしたシャツやパンツなど約20点を展示。商品にはそれぞれQRコードを付け、スマートフォンなどでコードを読み取ると専用のウェブサイトにアクセスでき、細かなサイズなどを入力して注文ができる仕組みをアピールした。
期間中、約50人が訪れ、注文してくれた人も。小野寺さんは「実際に商品に触れてもらい、その先はネットでという買い方を定着させたい。対面販売を好む人もいたので、新たな提案方法を考えていきたい」と話した。(小山田竜士)