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ミスユニバース道代表に 帯畜大の松井詩さん

「獣医師として世界で活躍したい」。ミス・ユニバース・ジャパン北海道大会でグランプリに輝き、スピーチする松井さん(大会事務局提供)

夢は世界で活躍する獣医師 
 世界大会に通じる美の祭典「2017ミス・ユニバース・ジャパン(MUJ)」の北海道代表に、帯広畜産大学共同獣医学課程3年の松井詩(しほり)さん(21)が選出された。10年間の海外生活経験で培った語学力を生かし、世界で活躍する獣医師の夢を描く。来年7月の日本大会(東京)出場を決め、「まずは楽しむこと。日本のことをもっと知り、十勝や畜大の名前も広めたい」と笑顔で話している。(高津祐也)

 松井さんは10月30日に札幌市内で開かれたMUJ北海道大会で見事、グランプリに輝いた。書類審査、2次選考を通過した14人の1人として、ダンスや水着審査、自己PRを披露する最終選考に望んだ。

 松井さんは東京出身。親の仕事の都合で5歳から10歳までを米国ニュージャージー州で生活し、一度、日本に戻った後、中学3年から高校卒業までをシンガポールで過ごした。

 獣医師を志すようになったのは、自然豊かな海外での生活でウサギなど多くの小動物と触れ合ったことがきっかけ。一方で、日本では毎年多くの犬や猫などペットが殺処分されている現実も知り、ショックを受けた。海外では捨てられたペットの保護施設が充実している地域もあり、「日本は少し遅れていると感じた」という。

 MUJへの応募は「影響力を持つ人になって、日本の獣医療の現状を多くの人に知ってもらいたい」との思いから。ウオーキングやダンスなどの経験がなく、大会直前に行われた、それらの技術を磨く「ビューティキャンプ」では他のメンバーに圧倒され、一人涙を流したこともあった。

 「Ladies and gentlemen!」と英語のあいさつで切り出した自己PRでは、日本のペットの殺処分の現状に触れ、「日本の獣医療を改善するために世界と日本の懸け橋になりたい」と殺処分ゼロへの思いを訴えた。大会事務局によると、「(審査では)国際観があり、はきはきと自分の意見を言う姿勢が評価された」。グランプリが決まり、会場では上海から駆け付けた両親と喜びを分かち合った。

 身長164センチ。他の出場者に比べ小柄だが、「自分の持ち味は語学力と、意見を言えること。海外生活を通じ、当たり前のように感じることに対し疑問や考えを持てるようになった」と振り返る。

 語学力をさらに高めようと、帯広の英語学校ジョイ・イングリッシュ・アカデミーで非常勤講師として週2回、高校生らに英語の音読を指導する。同アカデミーの浦島久学院長は「彼女のチャレンジ精神に感動した。生徒たちの励みになれば」と喜んでいる。

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