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92歳舞踊家が「最後のつもり」で渾身の舞 真鍋庭園で8年ぶり屋外公演 松本道子さんと造形作家コラボに50人見入る

木々の間を舞う松本さん(須貝拓也撮影)

 帯広市の舞踊家松本道子さん(92)によるパフォーマンスが26日、真鍋庭園(帯広市稲田町東2線)の「森のオープンギャラリー 大きな木」で行われた。帯広の屋外でのパフォーマンスは2017年以来8年ぶり。造形作家吉野隆幸さん(69)の作品展「ヒトはかんがえるASHIである」とのコラボ企画で、約50人が来場し、アートと身体表現が織りなすひとときを静かに見守った。

 松本さんは、吉野さんの「足」をモチーフにした展示作品と呼応するように、羽衣のような白い布を用いながら、植物や風と一体化するかのような舞を披露。深く静かな森の空気の中、造形作品の間をゆっくりと歩きながら踊り、空間そのものを表現として染め上げていった。

 来場者たちは、緊張感のある静けさの中で、「きょうで最後のつもり」で挑んだという松本さんのパフォーマンスと、吉野さんの作品が持つ有機的な造形との響き合いに引き込まれていた。

 舞が終わると会場には大きな拍手が響いた。幕別町から訪れた小野寺育代さん(48)は「松本先生の人生が詰まっているようで感動して涙が出た」と話していた。

 コロナ禍前から共演を打診していたという吉野さんは「コロナ禍を経て、ようやくきょうを迎えられた」と喜びを語り、松本さんは「今までの集大成を出せたと思う。皆さんにこれほど心を寄せていただいて感謝しかない」と語った。(児玉未知佳)


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