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「自分の作品残したい」 元キムラ広芸の木村建児さんが作品展示

自慢の作品をアピールする木村さん(右)と美代さん

 帯広市内の元看板絵師、木村建児さん(88)が、映画看板や油絵などの作品を自宅敷地内にある作業場に展示している。「とにかく絵が好き。仕事でも趣味でも描いていた」と、自慢の作品を並べている。(青池楽)

 木村さんは1937年帯広市生まれ。小学生のころから絵が得意で、20歳の時、知人の紹介で帯広キネマ館に就職。石原裕次郎や小林旭、浅丘ルリ子ら銀幕スターの映画看板を制作した。「お客さんが看板を見て映画を見に来る。満員になるとうれしかった」と当時を懐かしむ。

 15年ほど勤めた後、妻美代さん(85)と共に看板専門店キムラ広芸を立ち上げ、街看板や工事看板、選挙看板作りを手掛けた。さらに、テレビ局から委託を受け、番組のテロップ制作なども行っていた。店は木村さんが80歳になるまで続けたが、体力の衰えもあり、2017年に閉じたという。

 西5南32の元キムラ広芸の作業場に並ぶ作品は、美代さんが夫を元気づけるため、娘の家族と協力して飾った。美代さんは「(作品が)たくさんあってまとめるのは大変だったけど、これで元気をつけてくれれば」と語る。

 飾られているのは、迫力ある映画看板から、北海道の景色を描いた油絵など32点に上る。油絵は木村さんが40歳から趣味で描き始めた。「映画看板は上映が終わると壊してしまう。自分でも残しておきたいと思い、描き始めた」と木村さんは語る。

 現在、88歳という年齢もあり、作品の制作は休んでいるという。看板絵師として培ってきた技術と経験の証しとなる作品を、誇らしげに見つめながら、「もうちょっとで90歳。また描けたらいいな」と笑顔を見せる。

 作品は月・水・金曜午前10時から午後5時まで鑑賞できる。問い合わせは木村さん(0155・48・3330)へ。


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