芽室の「すずきっちん」の鈴木さんが最優秀賞受賞 道の女性・高齢者チャレンジ活動表彰
【芽室】農業分野の発展に貢献している道内の女性、高齢者を表彰する2024年度の「女性・高齢者チャレンジ活動表彰」(道主催)で、芽室町平和の農業、鈴木由加さん(59)が最優秀賞を受賞した。地場の農産物を使用した冷凍加工品製造の取り組みなど、農業振興や担い手育成に対する意欲や行動力が高く評価された。
鈴木さんは、01年に農産物加工施設「すずきっちん」を農場内に設立。忙しい女性の負担軽減につなげようと家庭料理の冷凍販売を始めた。現在も五目ご飯のもと、ミートソースなどの冷凍品を主力に、切り干し大根や乾燥ゴボウなどの商品も販売している。
10年ほど前からは、JICA(国際協力機構)草の根支援プログラムで中南米の実習生を受け入れた。昨年2月には中米のエルサルバドルを訪問し、現地の女性たちと交流、人材育成に貢献した。指導農業士としても活動し、23、24年の2年間は町指導農業士会の会長を務めている。
鈴木さんは34歳の時、全国で活躍する女性農業者に刺激を受け「農家の奥さん」ではない「自分の立ち位置、責任分野がほしい」と加工施設を立ち上げた。40、50代と忙しく働き続け、「いまは毎日が面白い」と笑顔を見せる。
3月24日に道庁で表彰式が開かれ、鈴木さんに表彰状が贈られた。鈴木さんは「長く続けたことに対する“ごほうび”をもらった感じ。(商品を)待っているお客さんがいる限り、1年でも2年でも長く続けていきたい」と話している。同表彰の管内からの最優秀賞受賞は4年ぶり3度目となる。(近藤周)