道内8空港の周遊性向上を HAPと札幌市、丘珠空港ビルが連携協定
【札幌】帯広など道内7空港を運営する北海道エアポート(HAP)は6日、札幌市、札幌丘珠空港ビルと道内航空ネットワークの利用促進を目的とした連携協定を締結した。新千歳空港から丘珠空港を経由して道内各地を周遊する際の利便性を高めるなど、8空港が連動した環境整備やPR活動を進め、航空需要の掘り起こしやインバウンド(訪日客)の取り込みにつなげる。
6日、札幌市の本庁舎で協定に署名した。連携テーマは(1)道内外の航空需要の創出(2)海外インバウンドの誘致および道内周遊の促進(3)海外富裕層に向けたビジネスジェットの利用促進(4)空港間のアクセスの検討(5)空港運営・機能強化に向けた相互連携-の5項目。
締結式であいさつしたHAPの蒲生猛社長は「丘珠空港を発着する道内便の大半が、HAPの7空港と結ばれている。一体となって、国内外の利用者にアピールしてきたい」と語った。
札幌市の秋元克広市長と札幌丘珠空港ビルの天野周治社長は、丘珠空港の2023年度の利用者が過去最多に達し、30年度に向けて空港ビル刷新などを検討している点を強調。「今回の連携が道内観光のさらなる発展の礎となることを期待している」(秋元市長)と述べた。
HAPは今月、道内空港二次交通高度化検討委員会の取り組みを通じ、各空港やリゾート地をヘリで結ぶ実証実験を行なう。同社の担当者は「今回の協定を通じ、各地をヘリや空飛ぶクルマで結ぶ構想の実現につなげていきたい」と話した。(奥野秀康)