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十勝の「代位弁済」過去20年で最少 コロナ対策で資金繰り充足

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 北海道信用保証協会帯広支店(国分敬之支店長)は、2021年度の信用保証状況をまとめた。代位弁済は34件・2億5700万円で、件数、金額とも過去20年で最少だった。新型コロナウイルス対策の国の実質無利子無担保融資(ゼロゼロ融資)が積極実行されており、企業の資金繰り環境が比較的充足していることなどが要因としている。

昨年度管内は34件2億5700万円
 前年比では件数ベースで8・1%減、金額ベースで2・28%減。1件当たりの平均額も756万円にとどまった。代弁率は0・22%で、全道平均(0・33%)を0・11ポイント下回り、10拠点別で2番目の低さだった。

 業種別では、宿泊業が6件で1億4403万円と全体の56・4%を占めた。次いで飲食業11件で6519万円(25・4%)、機械器具卸売業2件・946万円と続く。国分支店長は「コロナの影響を受けているものの、1事業所が複数の融資を受けている場合もあり、実質件数は本当に少なかった」と説明する。

 一方、保証承諾(金融機関からの融資に対し、協会が新たに保証に応じる行為)は、1430件・139億9100万円。前年比で件数74・6%減、金額で85・7%減と大幅に減った。20年度はゼロゼロ融資を受けた企業が多かったため2000年以降で最多を記録しており、21年度はその反動があったとみられる。

 今後について、国分支店長は「ゼロゼロ融資の返済開始を契機に、コロナ禍で立て直せず、廃業する企業も出てくることが予想され、代位弁済も比例して増える」としている。

 過去20年で見ると、金額ベースでは17年度の2億5900万円(65件)、件数ベースでは20年度の37件がそれぞれ最少だった。17年度は、前年の台風災害の復旧工事が多く建設業中心に堅調で、20年度は終盤、コロナ対策のゼロゼロ融資が始まった関係で、企業の資金繰りも潤沢だったことなどが影響した。(佐藤いづみ)

<代位弁済>
 返済不能となった中小・小規模事業者の借金を第三者(協会など)が肩代わりする行為。景気動向の一指標になる。金額が少なければ、地域の経済状況が比較的安定していると見ることもできる。

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