師走スケッチ「二十歳の記念の1枚 呉服店や写真店で成人式の前撮り」
来年1月の成人式を前に、十勝管内の呉服店や写真スタジオでは、冬休みで帰省した新成人らが前撮りに訪れ、二十歳の記念の1枚を収めている。
帯広市の京屋呉服店(西1南9)は、年末年始も前撮りの予約で埋まっている。28日に来店した出村美結さん(20)=音更町出身、下関市立大2年=は、2人の妹と選んだ黄色の振り袖で撮影に臨んだ。
ヘアメークと着付けを終え、着物の柄に合わせたネイルを着けた出村さんは、母幸子さん(46)に「似合ってる」と声を掛けられると、照れくさそうな表情を浮かべ、小物を使いながら40ポーズほどをカメラに収めた。
出村さんは「両親や支えてくれた人たちに感謝の気持ちを持って、立派な大人になりたい」と成人としての決意を話した。
来年の成人式は密を避けるため、帯広市と音更町では出身中学校別の2部制で行う。レンタルの着物を受け取りに来店した山田愛華さん(20)=帯広市出身、北星学園短大2年=は「高校時代の友達がみんな同じ午後の部で良かった」と笑顔を見せた。
同店によると、前撮りの予約件数は前年より増えており、宮本征和社長は「家族写真を撮る人もいて、コロナを契機に家族の節目を大切にする人が増えていると感じる」と話す。(澤村真理子)