アウトドアとアイヌ文化コラボ コンテンツ造成へ デスティネーション十勝
アウトドア観光事業を展開するデスティネーション十勝(帯広市、後藤健市社長)が、アウトドアとアイヌ文化がコラボレーションしたコンテンツ造成を進めている。来年度には商品化を予定しており、新たな価値創造によって、十勝への誘客促進を図る。
同社はアウトドアと地域資源を掛け合わせた旅行商品づくりを行っており、観光庁の「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」に採択された。アウトドアと学習、サウナ、文化などを掛け合わせたコンテンツづくりに取り組んでいる。事業費は約1100万円。
今回の事業では、アイヌ文化振興拠点「ウポポイ(民族共生象徴空間)」(胆振管内白老町)が昨年オープンするなど、アイヌ文化への注目が集まっている点に着目。台湾の富裕層をターゲットとして、帯広カムイトウウポポ保存会と連携してコンテンツ造成を行っている。
商品ではアイヌ古式舞踊を観光客に披露する。ナレーションを入れたり、たき火やたいまつをたいたりして、演出や情景づくりにも力を入れる。
9日には音更町内のひだまりの森(町東和東2線)にデスティネーション十勝や保存会のメンバーらが集まり、古式舞踊のPR動画を撮影した。
デスティネーション十勝の中村真也統括マネジャーは「アウトドアとアイヌ文化を掛け合わせることで、十勝の価値をさらに高めていきたい」と話していた。(津田恭平)