ビート苗作り始動 4月移植へ
【中札内】管内の農家で砂糖原料のビートの苗作りが始まっている。ハウス内で生育した後、4月中旬ごろに畑に移植する。畑に直接種をまく「直播(ちょくはん)」に比べ労力がかかるが、風害に強く安定生産できるメリットがある。
中札内村の鎌田農園では27日午前7時半に作業を始め、あすまでに75万6000本の苗を作る予定。この日は鎌田和志代表(45)夫妻や鎌田代表の両親、子どもたちの家族7人、パートも含め10人体制で、専用の紙筒に種をまいたり、土をかぶせる作業を行ったりした。
ハウスで育て、4月20日には畑に移植する。鎌田代表は「今年は秋らしく厳しい天候になって、糖度が高くなってほしい」と話していた。
管内の昨年のビート生産量は171万トンで、全道の約44%を占める。高齢化や人手不足が進む中で、直播で生産する農家も増えており(十勝は20年産で約4ポイント増の35・6%)、鎌田農園でもビート作付けのうち3分の1ほどを直播で生産する。(中島佑斗)
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