テークアウト商品の受け取りなどを代行 TKタクシーが便利タクシー
TKタクシー(帯広、小林義幸社長)は10日、テークアウトの食品の受け取りなどを代行する「便利タクシー」を始めた。新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出自粛が要請される中、「利用者に役立つ足」となりたい考え。タクシー業務の減収が進む中、運行収入確保の一助になると期待されている。
タクシーは一部例外措置として、人を乗せずに代理で商品などを受け取りに行く「救援事業」が認められている。店側の依頼で商品を運ぶと運送業に位置付けられるため、利用者からの依頼のみを受けて運行する。
十勝管内でも多くの飲食店がテークアウト商品を販売しており、一定の需要があると見込んだ。ほかに、高齢者ら向けに薬の受け取りなども視野に入れる。料金は最初の1キロまでが500円、以降500メートルごとに100円加算する。商品の代金立て替えも可能で、原則24時間対応する。
小林社長は「あくまで利用者目線の事業。宅配をしていない飲食店の受け取りなどにも活用してもらえれば」と話す。十勝地区ハイヤー協会の塚本俊二専務理事は「これまで高齢者の見守りなどを事業化したケースはあったが、テークアウト受け取りなどの取り組みは十勝で過去に例がないのでは」としている。
問い合わせはTKタクシー(0155・33・9595)へ。
市内ではほかにも、タクシー事業者が同様の事業を計画する動きが出ている。(本田龍之介)