HAPが札幌事務所開設 射場整備準備や資金集めなど
【札幌】大樹町のロケット射場整備を検討する北海道航空宇宙企画(HAP、社長・酒森正人大樹町長)は1日、札幌市中央区北3西1サンワビル4階に札幌事務所を開設した。所長には大樹町企画商工課航空宇宙推進室振興係長の菅浩也氏(47)が就任した。射場の管理運営を担う新会社設立(10月予定)に向けて準備を進める。
町は1月に射場整備に向けた基本構想を策定。HAPは具体的な事業内容を検討している。
札幌事務所はオール北海道の取り組みが進む中、札幌に拠点を持つ道や北海道経済連合会(道経連)、北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)、北海道スペースポート研究会などと連携を密にする。設計などの射場整備に向けた準備、企業版ふるさと納税や協賛金などの資金集め、渉外などを担う。
所長代理には、北海道エア・ウォーターで経営企画室課長を務めた木村元氏(47)が出向の形で着任した。エア・ウォーター副社長兼北海道代表の唐渡有氏は道経連航空宇宙産業整備促進特別委員会の委員で、道内の航空宇宙産業を推進する中で大樹町とのつながりが生まれ、今回の協力が実現した。当面は菅所長と2人体制で業務を行う。
菅所長は「10月の会社設立に向け、精力的にスピード感を持って取り組みたい」、木村所長代理は「北海道経済に大きなインパクトを与えるプロジェクトに参加できて光栄」と話している。(津田恭平)