広尾えびじゃこで新商品 未利用資源を有効活用 満寿屋商店
満寿屋商店(帯広)は広尾漁業協同組合青年部(辻田基樹部長)と協力し、広尾産のアムールエビジャコ(愛称・広尾えびじゃこ)を使用した商品を、1月末から市内2店舗で販売する。普段は流通しない未利用資源を有効活用する取り組みで、今後は東京本店での商品販売も検討している。
同青年部員も参加する「広尾町活き生きプロジェクト」(会長・村瀬優町長)の一環。アムールエビジャコはシシャモ漁を行う際に網にかかるエビの一種で、サイズが小さく殻が硬いという特徴から、普段は市場に流通していない。漁師が一部持ち帰る他、ほぼ全量を廃棄していた。
今回は資源の有効活用や地産地消の観点からアムールエビジャコに注目。ちょうど満寿屋商店が、地元農畜産物だけでなく、十勝の海産物でも特徴ある商品を作りたいと考えており、同プロジェクトメンバーが橋渡し。昨夏から半年掛かりで、同青年部と同社による「えびじゃこソース」と各種商品の開発に成功した。
「えびじゃこソース」が使用される新商品は、麦音店(帯広市稲田町南8線)で29日から発売される「えびじゃこタルト」(216円)、「えびじゃこパニーニ」(324円)、「えびじゃことミニトマトのピッツァ」(1000円)。さらに2月1日からボヌールマスヤ店(帯広市西17南3)で発売の「えびじゃこソースのパスタドック」(238円)、「えびじゃこソースのシーフードピザ」(1100円)の5種類。ピザは1カットからの販売も行う。
満寿屋商店の杉山勝彦専務は「未利用資源のおいしさを伝え、十勝の海産物を広く知ってほしい」、同青年部の辻田部長は「あまり知られていない広尾えびじゃこの可能性に今後も挑戦していきたい」と話している。(中島佑斗)