全国ろうあ高齢者大会開幕 十勝で初開催
全国のろうあ者が一堂に会する「第27回全国ろうあ高齢者大会」が4日午前10時、帯広市内のとかちプラザで開幕した。十勝開催は初めてで、道内では23年ぶり。約500人の参加者が6日までの3日間、講演会やスポーツなどを通して交流を深め、ろうあ者の社会的地位向上を目指す。
同大会は全日本ろうあ連盟高齢部主催、道ろうあ連盟主管。帯広ろう者協会や管内手話サークルなどの約120人が、ボランティアでサポートしている。
初日は全日本ろうあ連盟の石野富志三郎理事長が基調講演した他、高齢のろうあ者を取り巻く福祉や介護などの問題点について討論した。基調講演で石野理事長は、ろうあ者がかつて運転免許を取得できなかったり、準禁治産者とされてきたことなどさまざまな差別があった過去を紹介。連盟の運動によって一つずつ権利を獲得してきた歴史を振り返り、「黙って待っているだけでは何も進まない。運動の力は大きい」と強調した。
5日は午前10時から帯広市民文化ホールで記念式典、6日は管内各地でパークゴルフやゲートボールなどの大会が開かれる。
(丹羽恭太)