鉄道グッズ大崎ミュージアム まちマイ新得編
壁一面に展示された目もくらむような鉄道グッズの数々。住宅街にある「大崎ミュージアム」(西2南6)は筋金入りの鉄道ファンでも仰天する宝の山だ。「数えたことがないからどれだけあるやら…」と主宰の大崎和男さん(74)も苦笑いするおびただしい数だ。
元国鉄、JRの運転士だった大崎さんが、1993年に退職後、自宅を増築して私設博物館を開設してから20年になる。現役時代から趣味で集めた鉄道グッズは、切符1枚から踏み切り遮断機まで数万点。骨董(こっとう)品屋で探すのはもちろん、「アンテナを出しておいて出物があれば飛んでいく」と、払い下げ品などがあれば駆けつける。
列車のナンバープレートやタブレット(通票)など定番の品だけではなく、橋桁についていた製造表示板やスパナなどの工具類、他にも一見して何に使うか分からない機械や小物が並ぶ。「マニアは見向きもしないものもあるが、見逃すようなものを集めるのが面白いのさ」と大崎さん。
絵画や造形、写真に取り組むマルチなアーティストの大崎さんは、鉄道グッズをアートにも取り入れている。さびた工具を組み合わせ、作品として再び命を吹き込むのは、鉄道と人生を歩んだ大崎さんならではの創作活動だ。博物館はアトリエでもある。
見学は要予約。問い合わせは大崎さん(0156・64・5189)へ。(古川雄介)