鹿追・喜井氏 足寄・渡辺氏 初当選
幕別・飯田氏 大樹・酒森氏
鹿追、足寄、幕別、大樹の4町長選挙は21日夜、即日開票され、新人同士の一騎打ちとなった鹿追、足寄で、まちづくりのかじ取り役となる新たなリーダーが誕生、現職と新人の戦いとなった幕別、大樹はいずれも現職が新人を退け、2選を果たした。
鹿追は、前町総務課長の喜井知己氏(59)が元町議の山岸宏氏(59)に1010票の差をつけて初当選。足寄は、前副町長の渡辺俊一氏(63)が元町議の矢野利恵子氏(66)を2102票の大差で破り初陣を飾った。
幕別は、現職の飯田晴義氏(63)が前町議の高橋健雄氏(69)に7849票差で圧勝。大樹は、現職の酒森正人氏(60)が前町議の杉森俊行氏(64)に1432票差をつけて制した。投票率は、鹿追85・39%(前回92・14%)、足寄80・89%(同83・91%)、幕別61・95%(同68・48%)、大樹77・61%(同83・62%)だった。
鹿追の喜井氏は、町内主要団体を支持基盤に組織的な運動を展開。農業・観光・教育を3本柱とする現町政の継承を掲げ、人口減に対応した子育て環境や高齢者福祉の充実などを訴え、幅広い支持を集めた。山岸氏は民間による新しい風を入れた町政運営をアピールしたが、明確な対立軸を打ち出せなかった。
足寄の渡辺氏は、今期で退く安久津勝彦町長の事実上の後継として、町内主要団体がまとまって組織的な運動を展開。人口減少対策として子育て支援や産業活性化策の継続を訴え、支持を集めた。一方、4回目の町長選に挑んだ矢野氏は草の根選挙で、独自の「映画産業」などを掲げたが、浸透には至らなかった。
幕別の飯田氏は、現職の強みを生かし、農業や建設業、労働、商工業の強固な支持基盤の下で安定した選挙戦を展開。公約全てを実行した4年間の実績を背景に、人口減少対策などを訴え、幅広い支持を受けた。高橋氏は告示2日前に出馬を表明し、出遅れが響いた。
大樹の酒森氏は、漁協、農協、商工会など町内の主要産業団体の支持を得て、安定した戦いを展開。「産業振興と福祉の充実」を軸とした16の公約を掲げ、幅広く支持を集めた。杉森氏は、学童保育所の建設を強く訴えたが伸びなかった。