満点率0・3%台の珠算1級で山口さんが満点 小学生最後の試験で達成
帯広第八中1年の山口沙彩さん(12)が、日本商工会議所主催の珠算能力検定試験「1級」で満点(300点)を達成した。2月に行われた今回の試験の満点は全国24人(道内3人)で、満点率はわずか0・397%。受験時は帯広若葉小6年だった山口さんは、「小学生のうちに満点合格」という目標を達成し「最後で念願の満点を取れた。よっしゃーという思い」と喜んでいる。
2月9日に行われた第233回で達成した。1級は全国で6042人が受験し、1813人が合格した。
山口さんは幼稚園年中の時に、おばの村上智美さんが主宰する「ともみそろばん教室」(帯広、芽室)に通い始めた。同教室はこれまで4人の1級満点者を出しており、高いレベルの中で、昇段や大会での優勝を励みに研さんを積んできた。
1級は帯広若葉小3年時の2月に、2回目の挑戦で合格。得点は280点で、「次は小学生の間に満点取得を」と目標を定めた。年3回の検定に挑み続け、いつも290点以上であと一歩だったという。
週3、4回、毎回2時間半の教室に加え、「家でも、計算を録画して間違った部分を確認。タイムも計って、ミスの原因を探しながら取り組んだ」と努力を重ねた。村上さんは「すでに満点の技術はあったが、芯がまだだった。今回はいい意味で肩の力を抜いて殻を破れた」と分析する。山口さんも「『あと何回しかないと思わないで、次またある』との先生のアドバイスで楽な気持ちで挑めた」と語る。
この春に中学生となり、予復習や部活のバドミントンで忙しくなり「そろばんの時間が減った。両立が難しい」と感じる。それでも「そろばんは今後も続けていく」と力を込め、「今年6月の検定で珠・暗算6段に昇段」という新たな目標の達成に向け励んでいる。(許静)