帯広の水おいしくなかった? 猛暑で水温上昇、20度超も
記録的な猛暑となった今夏。気温の上昇に伴い水道水の温度も上がり、帯広市の稲田浄水場(稲田町東2線)など市内3カ所で、8月の平均水温が前年同月比2・2~4・6度上回っていたことが分かった。「おいしい水」の要件の一つとされる水温20度以下ではない日もあり、おいしさが自慢の帯広の水道水も猛暑にはかなわなかったようだ。
昨年と比較可能な測定場所は、稲田浄水場(原水)、同(浄水)、給水末端(東11南3)の3カ所。市水道課によると、昨年8月に水温20度以上となった日は無かったが、今年は3カ所全てで20度を上回った。
浄水処理する前の原水は月平均19・8度で、前年同月比3・9度高かった。20度以上となった日は12日あり、26~28日には最高の21・0度を記録した。
浄水の月平均は4・6度高い22・5度。浄水場は日光で温められ水温が高くなる傾向にあり、28日は最高24・4度を記録。一方、20度以下の日は無かった。
一般家庭などに届く給水末端でも月平均21・1度と2・2度高かった。水道水は地面深くに埋設された配水管を通るため、水温は低い傾向だが、20度未満の日は無かった。
帯広測候所が1日に発表した8月の十勝の気象概況(速報値)によると、月間の平均気温は管内19地点のうち帯広など17地点で、観測開始以降8月としては最も高い記録的な猛暑となっていた。
旧厚生省「おいしい水研究会」が示した「おいしい水」の要件では、水温は20度以下とされている。帯広市の水道水の年平均水温は11・8度(2022年度)。(菊地青葉)