行楽シーズン到来 キャンピングカーやキャンプ用品人気
ゴールデンウイーク(GW)の到来とともに、本格的な行楽シーズンが訪れている。コロナ禍をきっかけとしたアウトドアブームが定着し、キャンピングカーが人気を集めているほか、帯広市内のホームセンターなどではキャンプ用品の専用コーナーを大きく展開し、ニーズに対応している。
キャンピングカーはこれまで、退職後の余暇を楽しむシニア世代が主な購入層だったが、今では小さな子どもがいる20~30代も買い求めるなど、幅広い世代で需要が高まっている。
「キャンピングカーはここ数年で人気にさらに拍車が掛かった」と話すのは、上嶋自動車(帯広市、上嶋康秀社長)でキャンピングカーアドバイザーを務める菊池啓営業部長。車内にキッチンやベッド、テーブルなどを備え、防災の観点からも注目されているという。
同社では比較的安い500万円台が人気で、GW付近に納車を希望する人が多い。最近は夏場の暑さを回避するため、室外機付きクーラーを取り付ける車が増加。1000万円以上の車もあり、若い世代は20年ローンで購入する場合も。
一方で、コロナ禍による半導体や部品の不足で納車待ちが長期化。キャンピングカーはもともと生産台数が少なく、菊池営業部長は「最長で2年半待つケースもある」と話していた。
帯広市内のDCMホーマック稲田店(高野将明店長)では、ひとりバーベキューやたき火を楽しめる「たき火コンロ」(2728円)が人気。加藤健太郎副店長は「コロナ以降、アウトドア用品の人気は続いているが、最近はソロキャンプやペアキャンプなど少人数で楽しむためのアイテムが注目されている」と話す。
切り離すとミニフライパンとしても使える直火用の「ホットサンドメーカー」(1408円)、ダッチオーブンやスキレットなど3通りの使い方ができる「マルチスキレット」(4378円)なども好評。人気商品は品薄で取り寄せになる場合もある。
音更町の道立十勝エコロジーパークは今季、4月29日にキャンプサイトをオープン。GW期間中、人気の高いプライベートサイト(30区画)は29、30の両日は全て利用され、3、4の両日も予約で満杯。フリーサイト(70区画)は3、4の両日が50区画ほどが予約で埋まっている。同パーク財団の福井明宏事務局長は「コロナ以前に比べて、GW中のキャンプ場予約件数は増えている」と話している。(松村智裕)