「十勝港の整備活用を」 物流拠点化へ素案 帯商
帯広商工会議所の運輸交通部会(石原英樹部会長)の評議員会が帯広経済センタービルで開かれ、席上、部会内プロジェクトチーム(PT)で検討を進めている「十勝」物流拠点化構想のたたき台となる素案が示された。食料の安定供給と季節標準化を基本方針とし、十勝港の整備活用や物流センター設置などを想定施策に掲げる。出席者で議論し、さらに内容を検討することを確認した。
同構想は安定かつ効率的な物流体制の構築に向けたもの。昨年12月に植田伸一副部会長を座長とするPTが発足した。評議員会は3月23日に開かれた。
たたき台では、食料供給基地としての季節繁閑差の大きさや、ドライバー不足など四つの課題を挙げた上で、必要な施策として、(1)高規格道路ネットワークの整備促進・機能充実(2)十勝港の整備活用(3)物流センター設置(4)トラックステーション設置(5)AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)の導入・活用-を挙げた。特に物流センターは「中継輸送・共通パレット活用で積み替えなどの負担軽減につながる」とした。
出席者からは「陸送だけではなく、空港活用の有効性も加えるべき」「高速道路整備が進んだことで道東全体の物流も含め考えては」といった意見が出た。
PTでさらに検討を進めて、今期中(10月末改選)に地域開発委員会(柴田隆視委員長)への提言を目指す。(佐藤いづみ)