池田の山幸アイスワインがゴールド受賞 サクラアワード
【池田】ワイン業界で活躍する女性が審査員を務めるアジア最大級のワイン審査会「第8回サクラアワード2021」で、町ブドウ・ブドウ酒研究所が出品した「山幸アイスワイン2018」が、ゴールドに輝いた。2014年の第1回から出品を続ける同所にとってゴールドの受賞は初めて。関係者も「国際品種登録されたばかりの『山幸』が高い評価を受けてうれしい」と喜んでいる。
サクラアワードは、十勝ワインの生みの親・丸谷金保さん(元町長、故人)の次女の田辺由美さん(ワインアンドワインカルチャー代表)が代表理事を務める、一般社団法人ワインアンドスピリッツ文化協会の主催。審査責任者の田辺さんをはじめ、ソムリエやワイン醸造家などワインのプロである女性がブラインドテイスティングで審査する。
今回は過去最多となる32カ国から4562点がエントリー。コロナ禍で東京と大阪に会場を分けて2月に審査会が行われ、ダブルゴールド(275点)、ゴールド(1074点)、シルバー(882点)の受賞ワインを決めた。
山幸アイスワイン2018は、冷え込みの厳しい時期(18年12月)に、樹上で自然に凍結したブドウ「山幸」を町千代田のブドウ畑で収穫し醸造。果汁が凍結することで糖分が凝縮され、濃厚な甘さを持つ。通常のワインより製造量は少ないが、ぜいたくな極甘口ワインとして人気を誇る。
同所によると、サクラアワードの受賞歴は16年と19年に出品したビンテージスイートのシルバーが最高だった。今回はセイオロサムやブルームなど計5点を出品し、うち受賞は山幸アイスワインのみ。山幸アイスワインは18年にも出品したが、受賞を逃している。
国際ブドウ・ワイン機構(OIV、フランス)に品種登録された山幸を原料としたワインがゴールドに輝き、同所営業課の鈴木健司課長は「認知度を高めるためにも広く周知していきたい」と話す。
ワイン城では「ゴールド受賞」のポップを置いてPRに力を入れており、受賞した山幸アイスワインを10本ほど販売している。(小縣大輝)