グーグルマップで運行車両の混雑情報を提供 十勝バス
十勝バス(帯広市、野村文吾社長)は、グーグルマップに一部路線バスの混雑状況を表示している。乗客は車内の混雑具合を事前に確認でき、会社としては乗車人数をより正確に把握しダイヤ改正時の参考にする。「グーグルマップで混雑状況を表示するのは全国でも珍しい取り組み」としている。
同社はグーグルマップ上での機能整備を進め、バス車両の位置情報や遅延情報などを可視化してきた。冬場は降雪時の通勤時間に利用が集中する傾向があり、混雑状況を表示することで、利用者の不安を軽減する。
混雑状況を表示するのは大空団地線と循環線。グーグルマップ上では車内のセンサー情報を基に、5段階で最新の混雑状況を表示する。地図上で乗車する停留所を押すと、混雑具合を確認できる。
センサーを設置することで乗降人数の記録が自動化され、停留所ごとの利用状況も数値化できる。
センサー設置やシステム開発に要した経費は約430万円。国交省の「地域公共交通感染症拡大防止対策事業」を活用する予定だ。
長沢敏彦事業本部長は「グーグルマップによる利便性向上の取り組みは混雑状況の表示で一区切りとする。多くの方に実際にグーグルマップを使ってほしい」と話している。(本田龍之介)