十勝の負傷者8人に 災害対策本部第3回本部員会議
【札幌】胆振東部地震による北海道災害対策本部(本部長・高橋はるみ知事)の第3回本部員会議が7日午後、道庁で開かれた。十勝管内の負傷者は軽傷が帯広市3人、本別町と幕別町で各1人、負傷程度不明が帯広市2人、幕別町1人の計8人と報告された。死者は胆振管内厚真町9人、同管内むかわ町と苫小牧市、日高管内新ひだか町で各1人の計12人となった。厚真町は心肺停止が5人、安否不明が22人いる。人的被害は合計400人となった。
建物被害は厚真町などで全壊28戸、半壊19戸、一部損壊9戸。全面断水は安平町、厚真町の2町、一部断水は池田町45戸、音更町5戸、帯広市と更別村で各1戸など。札幌市でも約1万5000戸で一部断水しており、完全復旧は9日を予定している。道内16路線43カ所で土砂崩れや橋の損壊などの被害が出た。
交通機関では札幌と新千歳空港を結ぶ快速エアポートが7日午後2時ごろに運転を再開。札幌市営地下鉄は午後3時ごろから運転を再開した。
宿泊の確保ができない観光客ら向けに、道庁別館の施設を9日午前11時まで開放。充電やWifi(ワイファイ)設備も用意している。
農業関係では、道内31の乳業工場のうち9工場でしか受け入れができていない。農地の被害は確認中。
各振興局から報告があり、十勝総合振興局の三井真局長は農協組合長会から通電に関して酪農への配慮の要望を受けたことなどを報告し、「管内にバイオガスプラントが33基あるが、北電から電気が来ず、発電できないなど歯がゆい状況という声が出ている」と話した。(津田恭平)