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水牛でチーズ製造 東京出身の竹島さん 新得

モッツァレラチーズ作りのために飼育する水牛と竹島さん

 【新得】町在住の竹島英俊さん(44)=東京都出身=が、昨年7月から共働学舎新得農場(宮嶋望代表)のチーズ工場を間借りし、道内では飼育が珍しいイタリア生まれの水牛を育ててモッツァレラチーズを製造している。1・5ヘクタールの農場で10頭の水牛を放し飼いし、生乳の質を上げる飼料の研究にも余念がない。「本物のモッツァレラを追求したい」と日々奮闘している。

 竹島さんはイタリアで3年間の修業を積んだ後、宮崎県内に拠点を構えたが、2010年に発生した家畜伝染病「口蹄(こうてい)疫」の拡大防止策の影響で、水牛が全頭処分された経験を持つ。「ささげていたものを全て失った」と当時を振り返る。

 以来、7年間のアルバイト生活を送りながら再起を目指し、知り合いだった宮嶋代表の好意で新得に移り住むことになった。国内で主流の乳牛に比べ、高脂肪・高タンパク質で濃厚な味わいになるという水牛のチーズ作りを復活させた。

竹島さんが製造しているモッツァレラチーズ

 再開したモッツァレラ作りには、長かったアルバイト時代の経験を生かしている。地産地消の第一人者と言われ、NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」などで紹介された、奥田政行さん(48)のイタリアンレストラン「アルケッチャーノ」=山形県鶴岡市=で働き「料理人がチーズに何を求めているかを教わった」という。

 奥田さんからも「竹島さんが作るチーズは熟練の技で発酵の度合いを見極め、酸味の強すぎない絶妙な味わい」と太鼓判を押してもらった。現在は1日約8キロを搾乳し、製造したチーズを週2回、東京と京都のレストランに直送している。「モッツァレラチーズの魅力を全国に発信したい」と張り切っている。(佐々木健通信員)

関連写真

  • 竹島さんが製造しているモッツァレラチーズ

    竹島さんが製造しているモッツァレラチーズ

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