コインランドリー開所 断水中の近隣町民続々 鹿追
【鹿追】JA鹿追町(佐藤雅仁組合長)が運営するコインランドリーが5日、Aコープ鹿追店(町新町4)の隣にオープンした。台風10号による大雨被害で断水が続く近隣の新得や清水町から多数の住民が訪れ、初日からフル回転が続いている。来店者の強い要望に応え、当面は急きょ24時間営業で対応することにした。
2年前にAコープ隣にあった空き家を取得し、同JA女性の会などと相談を重ねて有効活用法の検討を重ねてきた。酪農従業員や働く女性を応援しようと、道内JAとしては初めてコインランドリーを運営することに決定。事業費約3500万円を投入し、6月下旬に着工した。7年リースで大型のドラム洗濯機など4台と、乾燥機5台を置いた。靴ひもを締めたままで洗うことができるスニーカーランドリーもある。
敷地面積は約97平方メートル。このうち3分の1が休憩スペースで、駐車場は約10台分ある。佐藤組合長によると、建物にはキッチンスペースがあることから商工会と連携し、休憩スペースでの飲食メニュー提供も目指している。
5日に行われたオープニングセレモニーには、同JA役員やホクレン、建設施工業者33人が出席。佐藤組合長は「鹿追で初めてのコインランドリーが誕生した。町民はもちろん、近隣の住民や酪農家にも使ってもらいたい。末長く愛される施設になれば」とあいさつ。来賓を代表してホクレン農業協同組合連合会の河原伸成帯広生活事業所長が祝辞を述べ、テープカットで盛大に起動を祝った。
コインランドリーの前では、断水で洗濯できない人や長雨で服が乾かない人が大きな荷物を抱えて列を作り、整理券を配布して対応。瞬く間に6時間待ちとなった。新得町屈足から家族3人3日分の洗濯物を持って訪れた霜野とし子さん(65)は「自宅が断水中で芽室まで洗濯に行っていた。近くに24時間いつでも洗濯できる場所ができてありがたい」とほっとしていた。
問い合わせはAコープ鹿追店(0156・66・2250)へ。
(小寺泰介)