音更出身の滝さん 日テレアナウンサーに
【東京】音更町出身の滝菜月さん(23)が、今月から日本テレビ(東京)のアナウンサーとしてテレビに出演している。毎日アクセント辞典を片手に本番に向けて緊張の連続というが、ニュース番組や情報番組などに登場し、お茶の間に笑顔と情報を届けている。中学時代から憧れ続けた職業に就き、「いろいろなジャンルに挑戦し、視聴者に親しみを持ってもらえるアナウンサーになりたい」と意欲を見せる。
滝さんは1993年生まれ。音更緑陽台小、共栄中、帯広柏葉高、早大商学部卒。2人の兄に囲まれて育った活発な性格で、小学時代は剣道に励み、中学時代はテニス部に所属、高校時代はサッカー部のマネジャーを務めた。同郷のTBS安住紳一郎アナウンサー(帯広柏葉高卒)に憧れ、アナウンサーを目指すようになった。
大学時代はバスガイドのアルバイトで、伝える仕事の奥深さに触れた。「お客さんの反応がダイレクトに伝わり勉強になった」と振り返る。採用試験では最初に受けたのが第1志望の同社で、「わけも分からず自信がなかった」が、狭き門を突破し、今年度採用の3人のアナウンサーの1人としてデビューした。
朝の情報番組「ZIP!」の新人アナウンサー紹介では、夏冬の寒暖差が60度近くになる古里・音更町を紹介し「厳しい環境で育った強い体で頑張る」とアピールした。現在はBS日テレの「深層ニュース」(月曜~金曜・午後10時~同11時)の火曜に出演している。
研修ではADの仕事も体験し体力的な苦労も実感した。「数分間のオンエアでも撮影、編集作業は1日がかり。多くの人の努力で番組が成り立つことを忘れずに臨みたい」と責任感をにじませる。所属するアナウンス部では、テレビでおなじみの先輩アナウンサーと机を並べ「緊張の毎日」と苦笑いする。出演時以外に準備に余念がないプロの姿に接し「尊敬する人たちが大勢いる」と目を輝かす。
帰省時には必ずインデアンのカレーを食べ、実家から六花亭や柳月の銘菓を送ってもらうことも。放送後、地元の友人や家族からの反響も多く励みにしている。「日高山脈をバックに畑が広がる様子が原風景」と言い、「空気や星空がきれい、食べ物がおいしいなど、恵まれた環境で育ったと感じる。いつか十勝の良さを発信し、恩返しができれば」と話している。
(原山知寿子)