初代トヨッピーがいた!? まちマイ豊頃編
豊頃町を代表する「ゆるキャラ」の一つとして、町民に愛されている「トヨッピー」。今の愛くるしい姿とは想像もつかない、原型である手書きのイラストの存在が明らかになった。
「トヨッピー」は2002年、町社会福祉協議会の職員大久保理沙さん(35)が、社協の広報誌向けにデザインしたのが始まり。「社協に親しみを持ってもらいたいと考え、自分が一番書きやすい、漁港のまちを象徴する生き物でもあったアザラシに落ち着いた」と大久保さん。
毎月発行する広報誌に登場させ、相方の“女の子”の絵を子供たちから公募するなど、7年間は原型の姿で活動した。「社協だより」が町の広報誌と合体した2009年、帯広市内の印刷会社に頼んでリニューアルを図り、現在の姿に生まれ変わった。
3年前には、職員たちが材料費を節減しようと苦肉の策でスポンジと板で作った着ぐるみも完成。形状や絶妙な動きで「一度見たら忘れられない」と、たちまち話題に。社協のイベントにとどまらず町内の保育所や各種行事に毎月平均5回は出張している。
現在のトヨッピー人気は職員たちが、地道にキャラクターを使い続けてきた結果でもある。生みの親の大久保さんは、出番のなくなった原型のイラストを今でも職場のパソコンに大切に保存している。(酒井花)
◆特集
・まちマイ豊頃編 一覧