上札内小敷地内に子グマ出没 中札内
【中札内】29日午前8時半ごろ、中札内村上札内の上札内小学校(戸塚信校長、児童17人)で、クマ1頭が敷地内を歩いているのを同校公務補の坂本茂俊さん(65)が発見した。報告を受けた村教委が110番通報した。人畜に被害はなかったが、帯広署やハンターなどが付近を捜索に当たった。
同署などによると、坂本さんが草刈りをするため校舎から外に出た際、体育館北側の芝生に子グマ(体長約1メートル)を見つけた。子グマは20~30分かけて、校舎北の裏手を西方向に縦断したという。
これを受け、学校側は同日、運動会(6月6日)の練習場所をグラウンドから急きょ、体育館に変更。午後からの下校時は職員が複数ついて集団下校とし、学童からの帰宅時も教職員が付いての付き添い下校とする。坂本さんは「クマを見たのは勤務6年目で初めて」と驚き、戸塚校長は「子供たちには充分気を付けて生活するよう指導したい」と話している。
村によると、クマの足跡は同校から西側にある道道清水大樹線を横断し、民家や畑の間を抜けて札内川河川敷に向かっていたという。「上札内市街は山間近くでクマが出てもおかしくないが、過去にクマが出た例はほとんどない」とする。
村は情報無線を通じ、地域住民に生ごみを屋外に放置しないよう呼び掛けるなどしている。帯広署も注意喚起している。(関根弘貴、小寺泰介)