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ナタネ油、台湾に続き韓国にも輸出 エコERC

韓国に輸出する「十勝産プレミアムなたね油」

 道産の食用ナタネ油や廃食油を活用したバイオディーゼル燃料の製造・販売を手掛けるエコERC(本社帯広、為廣正彦社長)が、ナタネ油の海外輸出を始めた。今年3月に台湾に初めて出荷し、今月25日には韓国にも出荷する。今後も海外への販路拡大を図っていく考え。台湾と韓国の関係者は十勝の農産物に強い関心を示しており、為廣社長は「横のつながりで、十勝の他の農産物が海外に広がれば」と、ナタネ油輸出の波及効果を期待している。

 同社は2007年に設立。豊頃の工場で09年秋からナタネ油の製造を始めた。帯広や芽室など十勝や道内産のナタネから、年間30トンほどのナタネ油を製造している。生食用や天ぷら・炒め物用など7種類を十勝や東京、大阪、名古屋などで販売している。

 昨年10月に、同社のホームページを見た台湾のバイヤーから問い合わせがあり、関係者が同11月に豊頃の工場を視察。安心・安全な生産体制などを確認し、今年3月に「北海道産なたね油」(天ぷら・炒め物用、900グラム入り)を1008本輸出した。

 今年6月にも、為廣社長と親交のあった韓国生協の関係者が工場を訪れ、その場で契約を交わした。今月25日に「十勝産プレミアムなたね油」(生食用、105グラム入り)5000本を輸出する。為廣社長によると、韓国では動物油が多く、サラダなどの野菜にかけるドレッシングとして使える植物油の需要が高まっているという。台湾、韓国ともに定期的な取り引きを予定している。

 為廣社長は「遺伝子組み換えでないナタネを使用しており、食の安全という意味でも良い品質の油が求められている。海外こそ、食の安全には敏感」とし、今後の海外への販路拡大を見据える。販路が拡大すれば、生産量も増やしていく考えだ。

 さらに今回のナタネ油の輸出がきっかけで十勝と台湾、韓国の新たなつながりもできた。為廣社長の紹介で今後、台湾と韓国の関係者が生産者の元を訪れる予定となっており、為廣社長は十勝産農産物の海外輸出の拡大に期待を寄せている。(津田恭平)


◆ナタネ油について
エコERC-公式ホームページ

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