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道内初の外国籍女性消防団員 上士幌

夫の雄介さん(左)と共に消防団に入団したナジェージダさん

 【上士幌】町内在住でロシア国籍を持つ石野ナジェージダさん(27)が、上士幌消防団(鈴木近彦団長)に入団した。夫の石野雄介さん(24)=町役場勤務=と共に、1日付で団に仲間入りした。同消防団によると、道内で外国籍の消防団員は千歳市に男性が1人いるが、女性では初めてという。

 ナジェージダさんはロシアのウラジオストク出身。10年ほど前に母親が札幌に移り住んだのがきっかけで、2007年に観光旅行で来日。その際、ボランティアに参加し、当時、札幌大学の学生だった雄介さんと出会った。ロシアの大学を卒業後、09年から2年間、札幌学院大学で研究生として国際法を学び、11年の結婚を機に上士幌での暮らしを始めた。

 上士幌では当初は友人や知り合いがおらず、生活習慣の違いなどにも戸惑ったが、「まちの人が優しくしてくれた」と周囲への感謝を口にする。主婦として夫を支える傍ら、町地域の宝探しの会(伊東昭二会長)に入ったり、地域の行事に積極的に参加したりして、上士幌での暮らしを楽しんでいる。

 「まちのために何かできることをしたい」と消防団への入団を決意。同じく入団を考えていた雄介さんと一緒に、夫婦で団員となった。5日の出初め式にも早速、参加。真新しい制服を身に着け、市街地での分列行進などをきびきびとこなし、「まちをもっと良くしたい」と気持ちを引き締めた。

 今後、団員として地域の安心・安全を守っていくつもり。消防団を通じて多くの人と関わりを持ち、コミュニケーションを深めていくことにも期待しているという。同消防団の鈴木団長は「世界の人が仲良くして、災害などいろいろな面で助け合っていけたら」と話している。

 2人の入団により、同消防団の団員数は66人になった。(津田恭平)

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