大みそか 新年準備で慌ただしく
大みそかの31日、まちは新年を迎えるための準備で慌ただしい雰囲気に包まれた。十勝管内でも、多くのそば店は年越しそばの用意に大忙し。すし店も今年最後の食卓を彩るすしの注文がピークで、職人が引き渡し時間に間に合わせようとフル回転している。神社では、初詣の参拝者を迎え入れる支度が整えられた。
帯広市内の手打ちそば処「八駿庵」(西23北1、鎌田浩美店主)では、30日夕方から持ち帰り用の年越しそばを打ち始めた。31日は早朝からこの日の営業用のそば打ちを始め、午前11時の開店以降、年越しそばを味わう客でにぎわった。
同店では帯広八千代産の無農薬のそばを、甘みが飛ばないよう天日で干して使用。鎌田店主は「来年は消費増税など景気の良い話がないが、健康なら何でもできる。体に気を付け、そばのように細く長く店を続けたい」と話した。
回転ずしの「羽衣亭」音更店(音更町木野大通西8)では、早朝から8人の握り手がフル回転。5種類あるすしのセットと、3種類のオードブルは既に予約でいっぱいという。行木健二副店長は「通常の週末の4倍の売り上げ。夕方の引き渡し時間に間に合わせなければ」
市内の「寿司正」(西2南19、正木利男社長)はおせち料理も手掛け、ダブルの忙しさ。30日から交代で仮眠を取りながら、夜通しで調理に当たっている。引き渡しのピークは午後2時ごろからで、休む間もなく調理に当たった。
帯廣神社(大野清徳宮司)には、特設のさい銭箱や、かがり火台などが登場。この日は朝から市シルバー人材センターの会員が境内に滑り止めの砂をまいたり、駐車場の区画割りをするなどし、安全に参拝できるよう準備を進めた。同神社では日付が変わる前にかがり火がともされ、午前0時からの開運祭の太鼓の音で新年の幕が開く。
(丹羽恭太、原山知寿子)