日本初の自治体直営ケーブルテレビ まちマイ池田編
日本初の自治体直営ケーブルテレビ(CATV)として1973年1月に開局した池田町有線テレビは、2011年3月に放送を終えるまでの38年間にわたって地域のニュースを町内各世帯へ伝えた。番組の録画テープはデジタル化され、DVD(2時間収録可能)で1328枚に上り、池田を伝える貴重な資料となっている。
当時の丸谷金保元町長の方針で開局。73年1月1日に放送を開始し、ピーク時の普及世帯数は3312世帯(03年4月、普及率92・8%)に上った。
放送内容は、月曜と木曜に編集した番組を火・水曜、金・土曜に放映し、日曜は「週間ダイジェスト」を放送した。番組は「マチの話題」「ホームクッキング」「懐かしのVTR」「町議会中継」「保健医療」など多彩で、マチの話題や議会中継に人気があった。
DVD化したのは77年6月17日から放送終了までの番組。町は2セット製作した。現在製作中の3セット目を町図書館に置き、町民が視聴できるようにする。
90年から放送終了まで担当した町職員の山本勇さん(58)は「有線テレビのありがたさを感じたのは2003年の十勝沖地震。被災後、給水などの生活情報を伝え、町民から喜ばれた」と懐かしむ。(平野明)