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戻る日常「ありがたい」 スーパーや飲食店再開 食料や日用品求め混雑

営業が再開し、開店直後から利用客で混雑するスーパー(8日午前10時15分ごろ、ハピオ木野店で。新井拓海撮影)

 大規模停電発生からほぼ2日たった8日未明に電力が全面復旧した十勝管内では、スーパーなどの営業再開が相次ぎ、各店内は食料や日用品を買い求める人で混雑した。7日夜には飲食店も一部で開店し、戻ってきた日常に住民の笑顔が見られた。一方、電話は一部地域で通じにくい状況が続き、ガソリンスタンドも混雑、JR復旧も長期化が見込まれるなど、市民生活の不安解消にはまだ時間がかかりそうだ。

 スーパー各店では、通常の品ぞろえに戻るにはなお時間を要するが、できる限りの対応で、2日間の不自由を強いられた消費者の要望に応えた。

 6、7日に休業した音更町内のスーパー・ハピオ木野(石田晴久店長)は、午前10時の開店と同時に多くの客が訪れた。停電を受けて急きょ、冷凍車に“避難”させておいた冷凍食品や、地場産野菜を中心に販売。「肉や魚など生鮮食品の入荷が通常に戻るめどは立っていない」(鳥海正行生活事業部長)という。

 町内の実家に帰省中、被災した旭川市の岩岡喜久子さん(52)は「つくづく日常がありがたい」とほっとした様子を見せ、「備えの大切さを痛感した。東日本大震災から時間がたち、忘れていた節電も心掛けたい」と話した。

 管内の多くのスーパーは同日午前に営業を再開したが、一部店舗は再開が午後か9日以降にずれ込む。いずれも生鮮・冷凍食品などで品薄状態となっており、一部では閉店時刻を早める可能性がある。(丹羽恭太)

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