日本一給食は「母の味」 まちマイ足寄編
次の食材は「ヒツジ1頭」
全国「甲子園」優勝の調理員廣田さん
「日本一の給食」を作る調理員が町給食センターで勤務している。調理員の廣田裕美さん(40)は、昨年12月に行われた第11回全国学校給食甲子園で栄養教諭の小森(旧姓吉田)美優さんとタッグを組み初優勝した。“第2の母の味”になりたいと日々奮闘している。
廣田さんは出場のきっかけについて「十勝のおいしい食材をPRし知ってもらう機会にすることと、自分たちの調理のレベルを確かめたかったから」と話す。
優勝したメニューは、町や十勝の食材をたっぷり使用し、特産物のラワンブキのまぜご飯をメインに組み立てた。本番では制限時間内に調理しなければならないため、手順と無駄な動きを徹底的に見直し、本番までの1カ月半の間に19回の練習を重ねた。当日は子ども審査員もいるため、中学1年の長女好香(12)さんが練習に付き合い、実際に食べてアドバイスをするなどサポートした。
今月はふるさと給食月間で、町の食材を使ったメニューを多く提供。11日は町内の上妻農場のジャガイモ90キロを使いじゃがバターを作った。廣田さんが自ら交渉し、農場に足を運んでおり「自分の目で食材を確かめたい。生産者の方と会うことでその背景にあるものも理解したい」と話す。
じゃがバターは皮を剥いて素揚げし、バターと塩で味付けしたシンプルなもの。この給食を食べた足寄小1年の岸田悠惺(ゆうせい)君(7)は「ジャガイモの味がおいしい。次はフライドポテトが食べたいな」とにっこり。
今月末には、町内の石田めん羊牧場のヒツジ1頭をまるごと使用したカレーライスを初めて提供する予定。「農家の皆さんには格安で食材を提供してもらい感謝している。農家さんと一緒に子どもたちを育てていくことが自分の使命」と力を込めた。(村瀬恵理子)
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