「憩いの里」で悠々 上音更・紺野光男さん和子さん まちマイ士幌編
町上音更の約1万平方メートルの敷地に自宅を建て、入り口に「憩いの里」の看板を掲げて悠々自適に暮らす夫婦がいる。紺野光男さん(88)と和子さん(81)。
士幌市街地から約6キロ西にある。敷地内に入ると、きれいな湧水が流れ、本ワサビやクレソンが自生する。庭には手を加えていない自然池と、元所有者の和子さんの亡き父(加藤薫さん)が手作りした池もあり、ここにも湧水がある。「7月中旬くらいからはホタルの淡い光も見られる。タラの芽やギョウジャニンニク、リンゴ、ミョウガなども採れる」と光男さん。
光男さんは十勝管内の町村の小・中学校の元教諭で、1988年に定年退職した。農業を営んでいた加藤さんが所有していたこの土地を譲り受けており、「今年閉校してしまったが、近くの北中音更小児童らも教諭とよく来ていた」と目を細める。近年、和子さんは体が不自由になり外にはあまり出なくなったが、「亡き義父が『憩いの場にしたい』と命名した」というこの場所を可能な限り守り続けている。(富田英明)
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