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更別農業高校 畑のコメ初収穫 十勝で「陸稲」可能性探る

更別農業高校の畑で初めて行われた稲刈り

 【更別】更別農業高校(室伏諭校長、生徒105人)で15日、校内で栽培した陸稲(りくとう、畑で育てる稲)の刈り取りが行われた。全国的にコメ不足や価格の高騰が国民生活に影響を及ぼす中、十勝の稲作の可能性を探るのが目的。同校としては初めてのコメ作りで、来季も授業として実践し、学校圃場(ほじょう)の輪作に組み込む考えだ。(近藤周)

 同校では生徒たちの提案をきっかけに、「十勝が今後、コメの主産地になるのでは」と今年から陸稲栽培に取り組み始めた。

 同校では3アールの畑に、うるち米の中で陸稲に適しているとされる「ななつぼし」と、陸稲品種のもち米「トヨハタモチ」を栽培。農業科の2年生の担当作物として5月20日に播種(はしゅ)し、除草など管理を続けた。陸稲栽培に取り組む清水町のサワヤマファームからも助言を受けた。

 陸稲は国内で普及していないことから適応農薬がなく、同校では村内で実証実験が行われているバイオスティミュラント(BS、生物刺激剤)を活用。2品種をそれぞれ2区画に分け、BSの有無で生育の違いも調査した。

 この日はもち米の収穫を行い、2年生14人が参加。鎌で根元から稲を刈り取り、ひもで束ねた後、はさ掛けをした。刈り取り前に生育の違いも観察し、BSを散布した区画の方が倒伏が1割ほど少ないことを目視で確認した。

 松田蒼大さん(16)は「手で刈り取るのは初めてで力仕事だった」と汗を拭った。担当の大和田愛教諭は「十勝でもコメ生産は広がると思う。本校でも陸稲の生産工程を確立できたら」と話していた。収穫した稲は2週間後に脱穀やもみすりを行う。

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