本格的な寒さ前に「冬支度」 機能的衣類やグッズ好調
25日に帯広など管内でも初雪を観測し、市内の各店では「冬物商戦」が熱を帯びつつある。今年は機能性を重視した衣類や防寒用グッズに注目が集まり、スーパーでは鍋物の売り上げが上々。一方で、暖房器具の本格的な動きは来週以降とみられる。
(菅生佳孝、大木祐介、高津祐也)
「消費者側はより機能性を重視し始めているのでは」とジョイフルエーケー帯広店(同東7南16)の生活館を担当する赤田康洋ブロック長は近年の動向を語る。同店では、通気性を向上させた最新の長靴などの新商品を入荷。値段は1万以上と多少値は張るが、消費者の需要は高くよく売れているという。
藤丸3階の衣料店コムサプラチナの渡邊祈店長はロングカーディガン(2万8000円)と、裾にかけてゆったりと広がりを見せるガウチョパンツ(1万9000)を例に、「2015年はトップ、ボトム共にロングな着こなしがトレンド」と話す。藤丸婦人服課の加藤孝啓係長は「十勝は、車を使う人が多いため、ロングコートなどの大きめのアウターは運転しづらい」といい、アウターより軽めのライトアウターと呼ばれる、コーディガン(5万円)を紹介。「コートとカーディガンの間という名称通り、ほどよく温かく、邪魔にならない着心地」(加藤係長)と話す。
体の内側から暖まってもらおうとダイイチ東店(東4南12)ではでは鍋つゆなどの特設コーナーを店内の複数箇所に設け、昨年に比べて10種類以上商品を増やした。「気温が10度以下にになるとよく売れる。今年は寒くなるのが早く、売り上げは昨年同時期の1割以上多い」と福原豊店長。週末は家族向けの3~4人前用が出るが、近年は小分けタイプの一人用も人気を集めているという。
一方で、家電量販店やホームセンターは本格的に暖房器具が売れ始めるのは来週からとみる。ハラデンキ本店(帯広市大通南12)の久保秀和店長は「主流はやはりFF式」と分析。「エアコンも寒冷地仕様が増えてきたが、北海道で使用するには家の断熱がしっかりしていなくてはいけない。電気代の高騰など課題も残る。しかし、季節を問わず使えるので、新築には向いているかも」と話している。