大樹で飛行船形係留気球空撮実験 スカイプラットフォーム
【大樹】係留気球や飛行船の製造・運用を手掛ける「スカイプラットフォーム」(栃木県、蛭田忠孝社長)は19~21の3日間、町多目的航空公園で動力付き飛行船形係留気球を使った撮影実験を行った。気球に搭載した動画カメラで空撮精度などを確認した。
同社は大手電機メーカーや宇宙航空研究開発機構(JAXA)などで経験を積んだ研究者によって2010年に設立されたベンチャー企業。災害発生時の被害状況把握などに活用するため、係留気球や飛行船の研究・開発を進めている。2種類のプロペラを駆使することで風に左右されずに行きたい方向へ進むことができるという。
大樹ではプロペラの性能を確認した昨年に続き、2回目の屋外実験。今回は蛭田社長ら同社メンバーと動画カメラを提供した東京の空撮映像会社スタッフ5人が来町して取り組んだ。ポリエステルなどで作られた飛行船形係留気球(全長12メートル、全幅4メートル、高さ4メートル)の下部に動画カメラを設置。高度100、150、185メートルの3段階に分けて気球を上げて撮影し、映像にノイズや揺れなどがないかチェックした。
同社によると、360度パノラマ撮影した映像は安定感があり、横風などに強い飛行船形係留気球の特性を改めて確認できたという。蛭田社長は「計画通りの映像を撮影できた。とても満足している。今後、実用化に向けた取り組みを充実させていきたい」と声を弾ませていた。(関根弘貴)
◆株式会社スカイプラットフォームについて
・会社概要や係留気球に関する情報など-スカイプラットフォーム公式ホームページ