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十勝パン候補第3弾 低アミロ小麦の食パン

十勝パン候補の第3弾となる食パンを持って特徴を説明する栗原会長

 十勝産小麦100%使用のオリジナルパンを開発する「十勝パンを創る会」(会長・栗原民也はるこまベーカリー代表)は15日、帯広市内のとかちプラザで活動報告会を開き、十勝パン候補の第3弾となる食パンを発表した。パン向きの小麦「キタノカオリ」は収穫時期に雨に遭うとパンにしにくい低アミロースの小麦が多くなるが、独自の製法でこの小麦を使って甘みが強く、しっとりとした食パンに仕上がった。4月下旬から販売する予定。

 同会は2012年に発足。十勝産小麦や農産物を生かして統一した基準で作る十勝パンの開発を目指し、12年にイタリアの長時間発酵パンの「チャバタ」、13年にナガイモを生地に混ぜた「長いもパン」と、年1品ずつ作り出している。16年までに発表する5品程度の中から十勝パンを決める。

 アミロース(長い鎖状のでんぷん成分)の含有が低い低アミロース小麦を活用したパンづくりは、昨年産の「キタノカオリ」で「低アミロ」が多く発生。これまで活用されなかった品質の小麦をパン職人の技術力で商品化し、農家の励みにしようと2月9日、東京の有名パン職人の志賀勝栄氏を帯広に招き勉強会を開いた。冷蔵庫で生地を2日間熟成させるなどの工夫で、食パンやフランスパンを試作した。栗原会長は「甘みが強くおいしいパンになった。他ではなかなか使わない小麦で作ったことに(十勝のパン店としても)メリットがある」と手応えを得た。

 今後、名前や売価などを決め4月下旬から会員の14店舗で期間限定で販売を予定する。

 今回の活動報告会は一般の消費者らを含め約100人が参加。十勝パンの展開についてパネルディスカッションも行った。芽室町の農業者の吉田知浩氏、同町の旭屋商店の中島将好代表、音更町の山本忠信商店製粉事業部の大友直人主任、浦幌町のちいさな街のパンやさんの谷口仁代表、帯広市の満寿屋商店麦音店の小林大悟店長が登壇し、「十勝パンを通じて十勝の素晴らしさを伝えたい」「消費者の意見を聞きながら作りたい」などと意見を述べた。(関坂典生)

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