満寿屋が東京進出 年末めどに、十勝産小麦前面に
パン製造販売の満寿屋商店(帯広、杉山雅則社長)は年末に向けて、東京都内に初出店することを検討している。出店地の物件や具体的な計画内容は未定だが、店内販売のパンの全てに十勝産小麦を使用する方針は変えない。
同社は2002年から都内の各地で開かれる「北海道物産展」などの催事で、自社製造のパンを販売してきた。いずれも予想以上に盛況だったことや、20年に開催予定の東京オリンピックに向けて商機を広げ、十勝産小麦のブランド化を図ろうと出店を計画した。
計画では、「十勝パン」の名称で、十勝産の食材を使ったパンをメーンに商品展開していく構え。十勝管内の製パン業者などでつくる「十勝パンをつくる会」(会長・中島将好旭屋商店代表)が開発を行う。店内で販売するパンで、特殊な製造技術を要するものは十勝から空輸で仕入れる。将来的には、都内で数店舗を展開する考え。生産体制の拡大のため、音更など管内各地で新工場を稼働させる予定という。
環太平洋連携協定(TPP)の農業への影響が懸念される中、同社の杉山社長は「(小麦の)マークアップが削られる前に、十勝産小麦のトップブランド化に力を入れたい。(TPPは)地場産の品質の価値を広め、外国産と差別化を図るチャンスでもある」と話している。(安倍諒)
◆満寿屋について
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