耕土興論「和多田進(ジャーナリスト) 東京日記(520)伊丹万作に学ぶ〔中〕」
伊丹万作が嘆いたのは戦前・戦中の政治であった。〈政治をしない議員を選出するための選挙が国民の義務であり得るはずはない。いわんや、このようなむだな投票を棄権したからといって、私は毫もおのれの良心に恥ずるところはない。むしろ、日本国民中の有権者の全部が、なぜいっせいに棄権して、あのような欺瞞政治に対..
伊丹万作が嘆いたのは戦前・戦中の政治であった。〈政治をしない議員を選出するための選挙が国民の義務であり得るはずはない。いわんや、このようなむだな投票を棄権したからといって、私は毫もおのれの良心に恥ずるところはない。むしろ、日本国民中の有権者の全部が、なぜいっせいに棄権して、あのような欺瞞政治に対..